CAMPFIREというサイトで、

「リリィノートラストライブDVD&全音源販売プロジェクト」

というものを立ち上げた。

 

クラウドファウンディングというシステムで、

簡単に言えば、

”こういうお返しをするからパトロンになって援助してください”という募集を募るサイト。

何かの制作の為に必要な資金をファン、もしくは賛同者の方々から募るのだ。
普通、バンドがCDを作るときは、レコーディングやらCDのプレス代金やら、

そういうまとまったお金が先に必要になる。

 

それを売って元を取るのだけれど、

まあやっぱりレコーディングもCDをプレスするのにもそれなりにお金がかかるし、

CDだってポンポン売れるわけじゃない。

 

欲しいと思ってる人から先にお金を頂いて、それを制作費に使わせてもらう、と。

先行投資のようなものだ。

先行投資をしてくれた人には、普通に買う人よりスペシャルな特典を付けるからお願い、という事になる。

 

当たり前の事だけれど、ここに出したからといってばんばん投資が来るわけでもない

にわとりが先か卵が先かって話にもなるけれど、それが欲しい、っていうファンからの要望、もしくは

画期的な商品アイデアのようなものがなければ、お金は集まらない。

 

だからこれはもちろん、ある程度活動してきた人が、さらにステップアップする為に使われる事が多いものだ。

 

でも、これが画期的なのは、

今までアーティスト自身、もしくはそれを支援するレーベルや事務所がお金を先行投資する、

というのが当たり前だった世界に、

リスナーが直接投資をする事が出来る、という選択肢を与えた事だと思う。

 

望んでいる人が直接支援する事で、作品をつくる事が出来る、

というのは、ひとつの希望だ。

これを知ったときは、なんだか、作品に不純物が介在してしまう可能性を少しでも減らす事が出来る、

という事に繋がる気がして、

とても未来が開けるような気持ちになった。

 

だから、これにチャレンジしてみたかったし、その過程を少しでも広めたいし、

やれる人はどんどんやってみてもらいたいと思っている。

 

目標金額を設定する必要があるのだけれど、

その金額を超えないと、プロジェクトが失敗という事になり、1円ももらえない。

 

けれど、やっぱり目標金額を超えさせてあげよう、というファンの気持ちが働くので、

設定金額を低くしすぎると、最終的な金額も伸びない。

プロジェクトスタートから終了までの期間も、枠の中でだけれど自分で決められるので、

そのあたりの設定が肝だったりする。

 

リリィノートのこの今回のプロジェクトの場合は、

目標金額が20万円で、最終的な到達金額が46万7000円だった。

支援してくれた方は44名。

そして、目標金額の20万円は、プロジェクトスタートから1週間も経たないうちに到達した。

 

結果からだけ見ると、設定金額は少し低すぎたかもしれない。

実際、後日談で友人などに直接聞いた話の中では、

期限ぎりぎりまで到達しなかったら支援しようかなと思ってたけど、

あっという間に到達してたから結局支援をしなかった、

と言っている人もいた。

 

ただ、逆に言えば、今回のこの結果は、たぶん本当に純粋に、

リリィノートを好きでいてくれた人たちが、

リターンに対して出せる金額を率直に考えて出してくれた結果なんだと思っている。

実際告知期間は長かったけれど、1度も、一人にも、直接連絡をして支援をお願いした人はいなかった。

支援してくれた中にも、友人で頼まれたから、という人は一人もいない。

(SNSなどで情報を知って純粋に支援してくれた友人は数名居た。それはそれで本当に嬉しかった。)

 

僕は、もちろん、このプロジェクト自体を成功させたかったし、

たくさんの人に、リリィノートのラストライブDVDの存在を知ってほしかった、というのはある。

ただ、もしかしたらそれ以上に、このプロジェクトをきっかけにして、

バンドマン、アーティストの人たちに、

こういう選択肢もあるんだ、色んなやり方があるんだ、

という事を知ってほしかった。きっかけになりたかった。

 

だから、

“こういう状況だったからこうなった”、”こういう事をしたからこうなった”、

というのをこうやって伝えていきたいと思ってるし、

直接連絡をもらえれば、どんどん情報を共有していきたいと思っている。

 

これからcampfireに関する話は定期的にアップしていきます。

よろしくお願いします。